世界名作劇場とルッキズム
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世界名作劇場とルッキズム
心理学・生き方 2021.02.01

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世の中、美女と野獣みたいな男性側に都合の良い設定の映画やアニメが多いと思いませんか?私が見るものがたまたまなだけかもしれませんが、ヒロインはとにかく美人。海外ドラマのヒロインは必ず美人で胸が大きい。ルパンを筆頭に、胸はわからないけどのび太としずかちゃん、響子さんと五代くん、みたいな設定が多い気がしました。ディズニー・アニメもヒロインはみんな美女ばかりです。禰豆子も村一番の美人設定でしたね。この話の中で美人設定必要?と疑問に思うことが多々あります。

「美女なのにこんな目にあってかわいそう」とか「美女なのにこんなこともする」とかそういうのを表現したい意図も見られます。女性は美人じゃないと価値がないの?美人じゃないと愛されないの?非美人な妹だったら炭治郎は助けてくれなかったの?とかとか、思った人はいませんでしょうか(笑)

また、美女を出さないと視聴者を惹きつけられないという制作者側の都合もありそうです。

ではなぜ男性に都合が良いかと言うと、男性はありのままで美人に選ばれる夢物語だったりするからです。「少年誌」と名がつくように、男性向けの作品だからしょうがないのかもしれませんが、ルッキズムを助長する恐れがあると思うのです。
sns ※ルッキズム:美男子・美人(≒美少女)を持ち上げ、逆に身体的に魅力的でないと考えられる人々を差別的に扱うことを指す。→美男子を持ち上げる世間的価値観はあまりないような気がしますが





このようなルッキズム的な作品を問題視している記事はネット上にいくつかあり、アベマTVでも最近議論していたようで疑問に思う人が増えてきているようですね。それはそうと、私は個人的に気づいたことがありました。

世界名作劇場は、逆パターン?ばかりだということに!

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https://www.nippon-animation.co.jp/work/meisaku/


世界名作劇場(せかいめいさくげきじょう)は、主に日本アニメーション(以下、日アニ)が制作して『カルピスこども名作劇場』や『ハウス食品・世界名作劇場』といった名称で放送されているテレビアニメシリーズである。


全作品を見たわけではないですし、当てはまらない作品もあると思いますが、登場するメインの男性が人格的にとてもイケメンで、相手の女性がけっこう普通だったりします。
容姿についての描写はあまり出てこないのでルッキズムとは少し話が変わってしまいますが、内面的なイケメンと普通の女性の組み合わせになっています。女性向けのアニメだったのでしょうかね?(笑)子供と一緒にお母さんが観る状況は多いと思うので、その可能性はあると思いますが。

モテたい男性陣はこちらのアニメを見て、イケメンについて学べると思いますよ~。

では、当時の放送年の古い順に紹介していきます。※ネタバレ注意





ロミオの青い空
放送期間:1995/01/15~1995/12/17

この話で最高のイケメンはアルフレドなのですが、ちょっと完璧すぎなのと子供の時に死んでしまったので、あまり惚れませんでした(笑)やはりこの物語のイケメンは主人公ロミオということで。
ロミオはとても真っ直ぐでどんな人間でも許してしまう心の広い人です。
死神と呼ばれる悪いやつを命がけで助けてしまう、そんな姿に惹かれてアルフレドは心を開いていきました。刑務所爆発の話も好きです。冤罪で捕まったロミオが逃げるチャンスだったのに、刑務所に戻ってみんなの命を救います。こんなにまっすぐで勇敢なロミオが窃盗なんてするはずがない!その件から親方がロミオの味方をしてくれるようになったのです。あれは感動しました。

ロミオの価値観はお父さんから受け継いだもののようで、お父さんの教えを忠実に守っています。その教えを信じて貫くところもイケメンなのだと思いますが、例えばこのような教えがありました。

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「本当に強いものは人を恨んだり殴ったりしない。どんな時でも人に優しくする勇気を持つものだ」

すごんだり意気がったりする人は弱い証拠だと言うのを聞きます。強い人間になりたかったら、どんな時でも人に優しくする勇気を。素敵な教えですね。
そんなロミオの結婚相手はビアンカですが、私から見たら普通の人でした。最初に結ばれそうだった相手(アンジェレッタ)は天使のような素晴らしい人格の女性だったので、こりゃ敵わないと思ってしまいますが、最終的にはビアンカを選んだので(原作ではアンジェレッタは死んでしまった事になっているので、生きていたらわかりませんが)、私もロミオみたいな相手を見つけられるかも、なーんて希望をもってしまいます(笑)

美人かどうかについての描写はなかったので、たぶん容姿も普通なのだと思います。ロミオはルッキズムではない。さすがイケメンです。どこに惹かれたのか謎ですが、女性にとっては都合がいいのでは?(笑) 後半の内容は男の友情とか、狼団の関連の話は退屈でした。でも、世界名作劇場の中でも人気の高い作品なので是非見てみてください。





七つの海のティコ
放送期間:1994/01/16~1994/12/18

こちらは海の上のお話です。世界中を旅する船の上での生活を描いています。ティコというシャチも一緒に旅をするのですが、とてもかわいくて癒やされます。私は、海猿とか海師とか海をテーマにした漫画はけっこう好きなのでワクワクしました。環境問題や海の生物についても学べます。冒険要素もワクワクする部分だと思います。
世界名作劇場の中で唯一かどうか知りませんが、こちらは原作がなくオリジナル作品だそうです。最後スピリチュアルな展開が意外でした。全39話を2時間の映画にまとめたらおもしろいんじゃないかなと思いました。ぜひ今のグラフィック技術で再現してほしいです。

ナナミのパパ、スコットがイケメン
主人公ナナミのパパ、スコットは海洋学者で知的なタイプです。それでいて、船旅をずっとしているのでワイルドでもあります。動物愛護精神の強い人で、お金に目がくらまないピュアな人です。妻は亡くしているのですが、日本人で特別美人だとか人格者であるという描写はありませんでした。特に相手が日本人だったので、私でもイケるのでは?と希望を抱かせてもらえます(笑)

一緒に船旅をしていたシェリルがスコットに惚れてしまった出来事があります。
ある時シェリルが小型飛行機に乗るのですが、うまく操縦できなくて暴走してしまいます。 そこでスコットが水上バイクで追いかけてその飛行機に飛び乗り、墜落直前に命がけでシェリルを救うのでした。(第31話「シェリルとスコット 無人島の一夜」より)
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あれはかっこよかったですね!その後に優しいのがまた惚れる要素ですね。他にも惚れそうなシーンはあったのですが、シェリルが完全に女の目になったのはあの時でしたね。
第一話ですぐに分かったのですが、声は池田秀一さんで、コナンの赤井秀一の声です。声が素敵なのは私にとって重要な要素です。
シェリルは美人設定だったのかもしれませんが、ナレーションなどで客観的事実として美人であるという言っているのではなく、登場人物の主観でそういうセリフがあったのみです。
人の容姿について良し悪しを判断する客観的基準なんて、世界名作劇場の世界では存在しなそうですね。





愛少女ポリアンナ物語
放送期間: 1986/01/05~1986/12/28

以前紹介したので詳しい説明は省きますが、物事のプラスの面を見つけながら生きる、とても学べる作品です。詳しくはこちらを御覧ください。

牧師であるポリアンナのお父さんも良い人そうですが、ここはやはりポリアンナも大好きなチルトン先生を紹介します。
チルトン先生はお医者様です。とても優しい人で、お金がない人からは、治療費はいつでも良いですよと言って受け取らないので貧乏なのですが、街中のみんなから信頼&尊敬されています。みんなが恐れるペンデルトンおじさんに対しても臆せず平気で接するところも、いいですね。ポリアンナと接する時も、子供相手だからとごまかしたりせずに余計なことは言わないけれどきちんと話す姿勢も共感持てました。お医者様なのでやはり知的な方で、部屋には本がたくさん。医学に対しての勉強意欲も見られます。

特別イケメンエピソードがあるわけじゃないのですが、優しい口調や総合した人格と紳士的なお姿が素敵です。声は、田中秀幸さん。かなりの確率で好きなキャラがこの方です。工藤優作とかアバン先生とか洋画でもいました。
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こんな素敵なチルトン先生が好きになった相手は、容姿は普通?のようですが(第二部で出てくるカリウ婦人の事をポリアンナが美人だと言っていたので)、性格は悪いです(笑) ひねくれてしまった原因があったとはいえ、あそこまでにはならないでしょう。チルトン先生は、パレーさんのどこに惹かれたのでしょうかね。。。 しかしチルトン先生も完璧すぎて、アルフレド同様、早死してしまいます

ポリアンナ自身は、アニメでは容姿についての表現は出てきませんが(確か)原作ではポリアンナは美人ではないとはっきりと書かれています。ジミーは大きくなってイケメンになったようですが、容姿関係なくポリアンナに惹かれたのだと、反ルッキズムがはっきりと表れている作品でした。





家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ
放送期間: 1981/01/04~1981/12/27

島は特に不思議でもないと思いますが、無人島に漂着した家族のサバイバル生活の話です。サバイバルに特別興味があったわけではないけれど、ワクワクしました。家族で様々な問題を乗り越えるのも面白かったです。みんないい人たちなので癒やされます。途中でフローネがベジタリアンになるという宣言をするのですが、いつの間にか魚を食べていました。お肉を食べる描写はありませんでしたが、サバイバル生活なので魚はしょうがないかな。陸の生活に戻ってベジタリアンを続けたのかは気になるところでした。サバイバルなのに動物愛護要素を強めに出し、そんな制限の中最終的に生き残るストーリーは見応えがあります。

こちらの物語の中でフローネのお父さんがとても優しくて知的で人格者で素敵でした。チルトン先生同様、またお医者様です。知識が豊富で、家を作ったり火を起こしたり船を作ったり靴を作ったり塩や砂糖も作ります。みんなをひっぱっていく、とても頼りがいのあるお父さんです。子どもたちからは「お父さんはなんでもできる!」と信頼されています。そして、とても優しいのです。自分に対して酷い扱いをした人も平等に治療をします。感情的になって怒ったりもしません。でも子供をしつける時は、辛いお仕置きを与えます。(辛いのは子供ではなく親の方です)


そんなフローネパパのイケメンエピソードは、第14話から紹介します。
フローネがマングローブみたいな小さな島の形をした木の木陰に座っていたら、その木が海に流されてしまいました。本来なら勝手な行動をしたフローネは叱られるところでしたが、かっこよく救ったお父さんはとても優しくて、陸に戻るまでの間フローネがい~っぱい甘えてしまった回でした。(第14話「貝殻の歌がきこえる」より)
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フローネママは美人という設定のようでした。でも無人島で1年も暮らしたら、美貌を保つのは難しいと思います。人格的にはごく普通のようでした。妻が誰かのことを悪く言った時に、その人の良い部分を伝えて妻を納得させたりするパパがイケメンに思いました。また、妻が怒っている時に「まあまあ」となだめるのはいつもエルンストです。私も、こんな風に納得させられてみたい!!と思いました。でもお父さんが留守の時に子どもたちを守るお母さんの姿は格好良かったです。あの話は良かったですね。(第12話「おかあさんの活躍」)





ここに登場する男性たちは、容姿は普通でもみんな知的で落ち着いていて優しいという共通点がありますね。イライラしたりして人に八つ当たりしたりしないでしょうね。人に対する思いやりとポジティブに考えるのが得意な人たちなのでしょう。ロミオのお父さんが言っていたように、それが強さなのだと思います。肉体を鍛えるのも大事ですが、精神から病気になることもあるので心を強く持つように鍛えることも重要ですね。どのように鍛えるかと言うと、人に対して優しい気持ちを持つということですね!

フローネの最初の方のエピソードで、エルンストがある乗客に屈辱を受けました。しかし、その後、エルンストに妻の命を救ってもらうことになって先日の態度について謝罪したのですが、ここでも、人間はいつ何時どんなことが起こるかわからないのです、どなたに対しても広い心を持ってお付き合いしなくてはいけませんよと、その感じ悪い乗客は妻にたしなまれたのでした。ひどく反省していたようでしたが、あのような人物が素直に謝るとは思えないですね(笑)
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最後に、日頃からどんな物に触れているかによって人間が形成されていきます。大人自身もそうですが、子どもたちに見せるアニメは、人が食べられたりたくさんの生き物が死ぬようなグロい物ではなく、人間の心や生き方をを形成するようなピュアな作品を与えた方が良いと思います。グロはドーパミンを刺激します。脳が錯覚してどんどん刺激を欲してしまうのです。最近の金儲け目的の作品は、その心理をついているなーと感じます。

映画だとレイティングシステムがあって、「この作品は15歳以上対象です」などというマークが入っていますよね。しかし、日本やフランスでは、他の国では年齢制限があるものでも制限がなかったりするので、観てからショックを受けることがあります。こんな残酷な作品を子供に見させるのかと。だから注意が必要ですね。

行動が習慣を作って、習慣が潜在意識を作って、潜在意識が人格を作るでしたっけ。そんな感じなので世界平和のためにも、日頃から美しい心を保つようにしたいですね






これらの作品の一部は、アニメログという公式Youtubeチャンネルで無料で見られます。
公開作品はおそらく定期的に変わると思いますが、違法アップロードではないので安心してご覧ください。
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