衣類の麻=ヘンプではなかった!
健康情報 2018.5.16
麻製品がブームらしいですね。
最近良く見かけるようになりました。
私も名前が「麻衣」なので
なるべく麻の服を着たいと思っていました。
ある時、ネットショップで麻製品を探していたら
素材の所に「
亜麻」と書かれているものがあり
初めて見たので検索してみました。
そしてビックリ
!
みんなが「リネン」と呼んでいるものがこの「亜麻」で(「亜麻仁油」を作るやつ。)
「麻」とは別の植物だったんです。
見た目もこんなに違う。
しかも、日本の法律では
衣類の表示に書かれている麻はリネン(亜麻)かラミー(苧麻/ちょま)のこと。
ヘンプの麻は「
指定外繊維」と書かれているそうです!
これ、ほとんどの人が勘違いすると思います。
表示変えるべきじゃないですか!??
こちらは私が持っているカーディガンの表示です。
麻100%なのに洗濯機で洗ってもシワにならないし
肌触りもサラサラだし、おかしいなと思っていました。
麻製品がなぜ流行っているのか分かりませんが
私は、
無農薬・非化学肥料で栽培できること、
土壌改良やCO2吸収など
環境を改善するらしいので積極的に選ぼうとしていました。
しかしリネンだと違うようです。
※ヘンプ・リネン・ラミーの栽培面の比較
|
ヘンプ |
リネン |
ラミー |
農薬・化学肥料 |
不要 |
通常、使用 |
通常、使用 |
栽培期間 |
100~120日 |
100~120日
ただし収穫後5~7年間は休耕地にする |
実用的な繊維収穫までに2~3年かかる |
成長時の丈 |
3~4m |
0.8~1.2m |
1.5~2m |
気候条件 |
冷帯、温帯、熱帯に問わず栽培可 |
冷帯で栽培可 |
熱帯で栽培可 |
このように麻は栽培が容易なのに
なぜ麻製品が高価なのかも疑問に思っていました。
やはり製品として売るには肌触りが大事なので
リネンの製品が多いのですね。
自分の名前のように「麻の衣」を着るのは現実的ではないような気がしてきました。
こちら、日本で麻と呼ばれているものいろいろです。
- 麻、大麻草、ヘンプ(hemp)…アサ科
- 亜麻、リネン、フラックス(flax)…アマ科
- 苧麻、ラミー(ramie)…イラクサ科
- ジュート麻、黄麻(コウマ、ツナソ)、ジュート(jute)…シナノキ科 →コーヒー豆の袋はだいたいコレ。
- サイザル麻、サイザル(sizal hemp)…ヒガンバナ科
- マニラ麻、アバカ(abaca)…バショウ科
- ケナフ、洋麻(kenaf)…アオイ科 → ケナフの紙を見たことがあります。
似たような麻っぽい繊維がたくさんありますが、麻科ではなく、まったく別の植物でした。
日本では麻薬の問題に敏感で、麻を栽培するのが厳しかったようで
麻の流通量が少なかったそうです。
それで麻に似た風合いの亜麻や苧麻が広まったんですね。
※苧麻も初めて聞きましたが、亜麻の方が高品質だそうです。
英語だと”hemp”と入っているのはサイザルだけですものね。
ところで、以前あるショップで洋服の表示を見た所、英語やら何語やらで全く読めなかったため
店員さんに聞いたら「こちらはすべてリネンになります」と言われました。
「でも、表示を見ると綿とか麻とか(中国語?)見えますけど…」
「そうですね、こちらは・・・綿65%、麻35%になります」
「麻が混ざっているのをリネンと呼ぶんですか?」
「はい、こちらはリネンになります」
「・・・」
店員さん、この後こっそり勉強したでしょうか
リネンは、吸湿発散性や肌触りの良さ、
生地の丈夫さなど利点はたくさんあります。
でも肌のためには
オーガニックコットンの方が良いかもしれないですね。
オーガニックリネンが出てきたら更に価格が上がりそうですしね
こちらのwebサイトから資料をお借りしました。
ASAFUKU hemp
https://asafuku.net/?p=37
麻についてとても詳しく書かれていますよ~。